たんとが還った日

 今日、3月7日は、昨年脱走した愛猫たんとの奪還記念日です。

 昨年のこの時期は、本当に辛かった……。

 2月の終わりの早朝、ゴミ出しのため玄関を開けると、いつの間にかたんとが足元にいて、そのままフッと出ていってしまい……。

 追えば逃げるし、結局9日間、苦しい日が続きました。

 眠れず、食べられず、楽しみにしていた舞台も諦め、ひたすら探して、探して。

 自分もそうでしたが、猫を逃がしてしまった人は、むさぼるように経験談を読むのです。少しでも参考になることはないかと。

 同じような方に読んでいただければと、このときのことは記事に書きましたので、もし今お困りの方がおられたら、ご覧いただけたらと思います。

 猫探偵の塩谷さんは、本当にいい方でしたよ。

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 そうそう、夜にたんとを探し歩いていたとき、美しい猫に会ったのです。

 その子は、今は空き家となっている家の縁の下にいて、のぞき込むと澄んだ目で見つめ返してきました。

 はっとしてよく見ると、すでにこの世の子ではない様子……。

 時が止まったように、きれいなままで木乃伊になっていたのです。

「お邪魔してごめんなさい。もしたんとを見かけたら、帰るように言ってね」。

 思わず声をかけて、そっと立ち去りました。

 たんとが無事だったのは、この子のおかげだったのかもしれません……。